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朝、泣き腫らした顔を隠しながら席に着く。
『もう…。』
『誰にも見られたくない…。』
『私の一方的な恋は終わった……か……。』
『はぁ…。』
ため息しか出ない。
そんな気持ちで部活に行く。
カーテンを開けて、窓を見ると
そこには、
ショートカットのあなたが座っているのが見えた。
私は、一瞬で笑顔になった。
『やっぱり、このきもち変えられない!』
キャンバスに絵を描き足す。
すると、フルートの音色が聞こえてきた。
『この感じ、久しぶり…。』
すごく嬉しくなった。
『あなたが誰を好きだろうと
私が、あなたを好きなのには変わらない!』
だから、せめて、この絵が完成するまでは、あなたを好きでいていいですか?
キャンバスに鉛筆の力が入った。
笑顔でいとおしくそのキャンバスを見つめた。
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