0人が本棚に入れています
本棚に追加
僕には夢がある。
パントマイマーになるという夢。
10歳のとき、母親に連れられて見たパントマイムの公演が僕の人生を変えた。身体表現だけなのに物語が見える。セリフがないのに声が聞こえる。実際には無いのに分かる。
なんだこれ…
周りの子たちは退屈そうにしていたけれど、僕は違った。
「僕もやりたい」
母親に縋ると
「まあ、あんたがやりたいならいいけど…」
渋々ながらも了承してくれた。
多分、すぐに飽きると母は思ったんだろう。
それからパントマイムの教室へ通った。
だけど、パントマイムへの興味は失われることなく、むしろのめり込んでいった。
中学の進路選択で、フランスのパントマイムの学校へ通うことを決めた。
金銭面は心配するなと言ってくれた両親との約束は一つ。
誰よりも努力すること。
それでも駄目だったら帰ってきなさい。
それから、フランスと英語を学び、筋トレに励み、日本から単身、フランスへと移った。
最初のコメントを投稿しよう!