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「素晴らしい名前だね。俺の知り合いにも同じ名前の女性がいるよ」
鬼塚がにやけた表情で呟いた。
『えっ!』
突然、鬼塚の表情が一変する。
ブルーの照明の中でグランドピアノの前に立っている男性に釘付けになる。
その男性がマイクを持った。
スポットライトが、その男性に照射される。
「皆さん、今晩はエリントンです。私は来日していません。プライベートですから……。宜しくね」
滝のような拍手が室内に反響する。
失礼! 電話だ。
明美が電話に出たが首を傾げている。
席を立ちながら、
『もしもし、モシモシこの音は何!????』
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