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いつも志貴の周りを囲っている、
騒がしい友達も居ない。
何も言わずジッと見てくる志貴を見て、私も周りを見渡した後に、志貴を見返した。
『なに?』
『いつもそれ持ってんね』
私の手には、あの日と同じ教科書と参考書の山。
『進学クラスだから…』
『知ってる』
『勉強、嫌いじゃないし』
『それも知ってる』
数回瞬きを落とした後、掴まれた腕を見る。
もう一度志貴に視線を戻しても、状況は変わらず。
·····
離してって合図のつもりだったんだけど、志貴は更に掴む力の強さを強めて、その腕を自身に引いた。
私の二の腕が持ち上がって、そこを見ていた私の視線は必然的に上がり、志貴の瞳と絡み合う。
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