※電話

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※電話

殴られている最中に、翼くんの目にハイライトが入ってない、絶望する姿や、ポロポロとゆじゅ…と言いながら泣き出すかおりくんを見て、二人を助けなきゃと思い何とか意識を取り戻そうとするけどだんだん意識が遠のいていく 家族に別れ告げてないととか、二人ともっと遊びたかったな~とか、天国に行ったらプリン何個食べれるかなぁ~とかいろいろ考えてしまう あぁ、もうダメだ...意識が途切れる... 2人のことを守れなかったことが心残りかな… ありがとう…楽しかったよみんな。それに…...もありがと 僕は、死んじゃうけど、2人を助けなくちゃ...誰か二人だけは“助けて”と願ったところで、プチっと意識がとだえた *** あ、あいつが運命の番…? だとしたら、あの方に報告せねば… でも、最終的に息の根を止めれば…運命の番は変わることが出来る ま、まずは、あの方に電話だ あの方は忙しいのか、5コールぐらいならしたところで電話が繋がった 「もしもし…」 「もしもし、私は忙しいんだよ。分かってる?」 「承知でございます。そ、それで、今監禁している相手なんですが…」 「勿体ぶらずに、早く言って…」 「驚かずに聞いてくださいね…運命の番だったんです」 「・・・運命の番…?ふっ、馬鹿げてる。あんなもの都市伝説の一部にしかならない。第一、近くで発情期を迎えればいいこと。僕…間違えた…私にもできるわ」 「そうでらっしゃいますよね!ですが、念の為、息の根を止めますわ!」 「頼んだわ。くれぐれも、ヘマしないようにね」と言って、電話が切れた さて、白雪ゆず…お前は、あの方のために死んでもらう! そして、私は、もう一度白雪ゆずのもとへ向かった ***
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