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好きな人
「梅ちゃんの好きな人って、梅ちゃんの事を梅くんって呼んでたんだね?」
事を終わらせてベッドに横たわっている梅臣の横で、柚は小さく笑って問いかけた。
梅臣は、ただ小さく、ごめんなさいと謝った。
「誘ったのは俺だから気にしないで。それに、好きな人だと思って抱いてって、俺が言ったじゃん」
柚は、梅臣の頭を優しく撫でてそう言った。
「…柚さんは、どうして俺を誘ったんですか?」
「一目惚れしたからだよ」
単純な疑問を口にした梅臣だが、即答されてあっけらかんとした。
「ふふっ、その顔かわいい。俺さ、すごく遊んでたんだよね。尻軽だって思われてもその通りだし何も言い返せないくらいに。でも、梅ちゃんに一目惚れしたんだ。信じて貰えなくてもいいよ。俺、諦めずに頑張るから」
「え。」
梅臣の頭は、キャパオーバーに達した。
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