1-13. ほんとうの夫婦のはじまり

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「たまらないよ、乱れた貴女のいやらしい表情。このまま子種を蒔いてしまおうね」 「ぁあ……ゆうげん、さ、ま……」  腰を掴まれた状態でがっくんがっくんと身体を揺らしながら絶頂しつづける音寧へ追い打ちをかけるかのように、有弦の動きが加速する。  両目を見開き声にならない悲鳴をあげる音寧の口から銀糸のような涎が散る。その一雫すら愛しいと、有弦は彼女の濡れた唇を奪い、舌を絡めさせる。その瞬間、彼女の膣壁がひくついて、はなすまいと一物を包み込まれ――…… 「いくよっ、おとねっ……!」  立ったまま音寧を抱き上げ、ひとつに繋がっていた有弦は、灼熱の楔を一息に彼女の膣奥へと突き入れ、そのまま白濁を注ぎ込む。  はぁはぁと肩を怒らせながら、思いのままに子種を吐き出した有弦は、半分意識を飛ばしながらも最後まで両腕をはなさないで自分にしがみついて快楽に溺れつづけていた音寧のとろんとした表情を見て、ようやく安堵の息をつく。 「……んっ、有弦さま……」 「おとね……無理な恰好をさせてしまったが、身体はだいじょうぶかい」 「はい……あんっ」
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