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『ぜんぶはずして。おとねのいやらしい胸や可愛いおへそ、それから秘密の場所を鏡に向けて晒して見せて』
「そんな……有弦さまっ」
扉の向こうに資がいるというのに、彼はなんてことを言うのだろう。
けれども有弦の言葉を耳にした音寧は興奮しながら夜着の金具をひとつずつはずしていく。寝台の上に座った状態で、襟元から胸元の金具をはずせば、はらりと紫陽花の花弁のような布が肩から滑り落ち、白い乳房が顔を出す。
はだけた勢いで赤みを帯びた乳首をつるつるした布が掠め、そのささやかな接触にすら音寧は感じ入ってしまう。
膝の近くの金具を最後にはずして両腕を抜けば、夜着はただの布切れになる。両方の腕で辛うじて夜着を巻きつけている音寧だったが、肌触りのよい布地についていた金具が秘処にふれた途端、羞恥で泣きそうになってしまう。
「あ……」
『ぜんぶ、はずしたかな?』
「――は、はい」
『あらためて訊くよ。おとねはいま、どんな格好をしているのかな。これからどんな風に気持ちよくなるのかな』
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