2-06. 露見する秘蜜

7/9
前へ
/608ページ
次へ
 意地悪な有弦の質問に、身体が震える。まだ、服を自分で脱いだだけなのに。この間のように有弦に導いてもらいたいのに。彼は音寧にすべてを委ねて、自慰をさせようとしている。言葉にして、自分の状態を彼に教えない限り、音寧と有弦は鏡越しに愛を語ることすらできないのだ。恥ずかしくて泣きたい気持ちと、それでも彼の顔を見たいという気持ちを葛藤させながら、音寧は応える。 「おとねは……夜着の金具をぜんぶ、自分ではずして肩から服を寝台の上に、落としました。でも、袖で支えているから、はだかではない、です」 『前開きってことは、恥ずかしい場所はぜんぶ見えているんだ』 「は、はい」 『だけど鏡はまだ曇ったままだよ。おとねのすきなように、気持ちよくなれる場所を探して、俺に教えて?』  有弦に囁かれながら、音寧は片手で乳房を揉み、もう片方の手を下肢へ伸ばしていく。和毛をかきわけぬかるんだ秘蜜の入り口の蕾に指を当てれば、それだけで脳裏に閃光が迸る。 「ひぃあぁ……っ」 『ふふ。足を開いて、もっと自分の手でいじめて。胸の方の手も止めないで』 「有弦さ、ま……? あぁ、あぁんっ!」
/608ページ

最初のコメントを投稿しよう!

253人が本棚に入れています
本棚に追加