2-10. 未熟で甘やかな契約

11/11
前へ
/608ページ
次へ
「ひと夏の間。俺が、貴女を満足させられる男になって姫を慰める。淫魔から貴女をまもれるように……その代わり、姫は俺にどうすればいいか教えてほしい」 「……どうすれば」 「そう。どうすれば気持ちよくなれるのか、どうすれば貴女が想い人ではなく、俺のことを想ってくれるのか」  ――どうすれば、自分だけの姫になっていただけるのか。 「あの、それって……」  どうすれば気持ちよくなれるのか、というのは理解できる。が、そのあとに資がつづけた言葉が意外で、音寧を驚かせる。 「俺はどうやら、貴女に恋したみたいだ」
/608ページ

最初のコメントを投稿しよう!

256人が本棚に入れています
本棚に追加