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「口づけの練習の次は、愛撫の練習だな。俺の手で姫がいつでも達することができるように……他の男じゃ物足りないように、俺だけが姫を極楽浄土へ導けるように」
資の指先で与えられる快感に悶えながら、音寧は彼の顔を盗み見る。ここにはいない男に嫉妬して、未来から来た嫁を自分から本気で寝取ろうとしている彼の滑稽な姿は、どこからどう見ても自分が愛する有弦さま。けれどもそれを口にしたら、彼を激昂させてしまう。だから音寧は資の名を口にして、敏感な場所に与えられる刺激をうまく逃していく。
「っ、資さま……」
「たとえ貴女が異能を発揮するために俺の“精”を欲しているのだとしても。俺以外の男の“精”など与えたくない。むしろこのまま俺なしではいられない身体に作りかえてしまいたいくらいだ……」
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