2-12. 次の段階を求める愛撫

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 有弦を襲名する前の資は、ほんとうに経験がないらしい。  禊のときに音寧を絶頂させることができたのはたぶんその場に魔力を放っていたトキワタリの鏡があったからなのだろう。魔力にあてられた資が払魔の手袋をして禊を行ったことで淫の気が散らされ、そのちからが身体に還ったことで結果的に体力を消耗し泥のように眠ってしまったのだなと理解した音寧はやっぱり自分が彼に教えなければと身体を起こし、資の耳元で甘く囁く。 「もう。資さまは口ばっかり達者で、技術が追いついてませんね。愛撫の練習はまだまだこれからですよ……?」
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