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葡萄酒色した薬酒を口移しで飲まされ、だらだらと垂れた雫が杏色のワンピースを汚していく。
執拗な口づけの最後に媚薬効果のある薬酒を飲まされた音寧は液体が喉を通った瞬間、カッと身体に火が点ったかのような錯覚に陥り、はぁと甘い吐息を零す。
「……これはまたずいぶん強い酒精だな」
「資さま……?」
「ああ、貴女のワンピースが汚れてしまった。せっかく着替えたのに申し訳ないが、脱がせるぞ」
「は、はい」
裸にならないと禊はできないだろうと思っていた音寧は、変なところで律儀な資に事前報告され、苦笑する。
たしかに酒精が強いのだろう。結婚初夜に飲まされたものよりも度数が高いのか、すでに身体が熱いと訴えはじめている。
音寧は資にされるがまま、ワンピースを脱がされ、一糸まとわぬ姿で寝台の上に横たえられた。彼もまた、薬酒を口にしたからか、ふだんよりもほんのり顔が赤く見える。
「……あつい、です、たすく、さま」
「肌がじっとり汗ばんでいて、色っぽいぞ」
「あんっ」
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