1-07. 破魔のちからと形見の鏡

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 くちゅくちゅと水音を立てながら、彼の骨ばった指が音寧の蜜洞を穿っていく。立っていられない状態に陥って、有弦に身体を擡げれば、彼はわざと鏡のよく見える場所へ音寧の頭をずらし、悪戯っぽく笑う。 「よく見るんだ。岩波の呪われた男に淫らに躾けられる自分の姿を……」 「いやぁああっ!」  ――鏡の向こうで誰かに見られている、それも双子の姉に、なんて背徳感を煽るような言葉で責められながら、音寧は彼の指戯によって何度も、何度も達せられてしまうのだった。
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