1-08. すれ違いの蜜夜

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 結婚した当初から、心のなかで比較していた、もうひとりの時宮の姫君。やっぱり彼は、綾音を――?  瞳を潤ませて、音寧は弱々しく叫ぶ。いつまでも姫扱いなんかされたくない、わたしは……「わたしが」有弦の妻なのだからと。 「やさしくしないで! ゆうげんさままで、わたしを、時宮の姫君なんて呼ばないで……!」
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