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紙ひこうき
有休消化のため、午後の半休を取り、家でゆっくり映画でも観ようと明るい帰り道を歩いていた阿辺悟は、ふと、左手に車1台がようやく通れるほどのせまい横道を見つけた。
こんなところに道なんてあったか……?
いつももう少し先の交差点で左に曲がるのだが、その手前にあるその道に注意を向けたことはなかった。
先まで目を向けたが人通りはなく、まだ太陽の高い真昼間だというのになんとなく薄暗く感じた。
いつもなら仕事をしているのに、今日はいつもと違う。悟は、なんとなく、いつもと違うことがしたいと思い、その道へ足を向けた。
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