落ちて来たターニングポイント

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次の日もホストクラブに出勤をし、いつも通りに仕事をしようとしていたが咲也の頭の中には昨日のお兄さんの言葉がグルグルしていた。 (外見だけしか見ない、嘘だらけの世界…か……) 「ねぇねぇ、咲也ー?」 ハッと我に返ると隣に座った女の子が上目遣いで見つめてきていて、咲也はにっこり笑うと謝罪をして問い掛けた。 「ごめんごめん、どうしたの?」 「今日の咲也変だよー?もしかして迷惑だった?」 「へ?迷惑なんかじゃな…「じゃあ何で黙ってたの!?姫のことどうでもいいの!?」 潤んだ瞳で睨んでくる女の子に正直めんどくさいと思ったが、嘘でも相手が喜ぶ言葉を言わないといけない。それが商売だから…。 甘い言葉を言おうとしたが…何故か出てこなくて、結局彼女は帰ってしまい咲也はオーナーにこってり叱られてしまったのであった。 はぁ…と溜め息をつきながらトボトボと歩いていると、昨日通った工事現場の前を通った。 (今日も工事やってんだなー…) ふと中を見ると昨日の綺麗な顔をしたお兄さんが先輩らしき人に頭を下げているのが目に入って来てしまった。 やっぱり合わないな…と思いながらその場を去ろうとしたが、中が騒がしくなっていき咲也は気になって中をもう一度見ると綺麗なお兄さんが倒れていて咲也は思わず中に入ってしまった。 「どうしましたか!?」 「いや、こいつ熱があるのに仕事に来てよ…今帰らそうとしたんだが聞かなくて…そして無理してぶっ倒れたんだわ、おーい!誰かー!!」 男が呼ぶと何人かが綺麗なお兄さんを抱き上げて連れて行ってしまった。 それを眺めていると男が大きく溜め息をついて、咲也は男の方を向いて問いかけた。 「どうしました?」 「実は今、仕事が遅れているんだよ…そんな中、欠員とはな…はぁ…ん?そういやアンタ誰だ?」 じーっと怪しむ様に見られて咲也は少し考えてから笑顔を作ると謝罪をしてその場を去ろうとしたが、ガシッと肩を掴まれてしまった。 何とか逃げようとしたが流石に相手の力の強さには勝てなかった。 そして咲也はお願いされて、作業着を着てヘルメットを装着し工事現場に立っていた。 「いやいやいや!!俺、初心者なんですが!?」 「大丈夫大丈夫!資格が必要じゃない雑務しかお願いしねぇからよ!!」 「おらぁ!口を動かすな!手を動かせ!」 ガタイの良いおじ…お兄さん達に扱かれながら咲也は何とか言われた事をこなしていった。 最初はめちゃくちゃ怒られたが、持ち前の要領の良さですぐにコツが分かりテキパキと動いて行った。 そして全てが終わった時、咲也の額から落ちたのは…
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