そばにいる

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そばにいる

 字数:6,807  URL:https://estar.jp/novels/25867782  この作品内では、(うみ)、という女の子が主人公です。  最初の方は名字が定まっておらず、海という名前だけで始めましたが、最終的に物語の核心に迫るため、名字を「吹田(ふきた)」としました。  この作品は、海の視点で進んでいきます。上手く意見が言えない、というのが海の悩み。  でも、昔は言えていた、と親から聞き、自分だけの秘密としていた秘密の友達のことを思い返します。  名も知らぬ、自分にしか見えない女の子。何気なく親友の真桜(まお)に話したことで、真桜が動いてくれます。  実はこれの裏話として、真桜は姉の彩矢(さや)と仲が良く、いつも一緒にアルバムを見ていた、という設定があります。  真桜は、海の話を聞いて、自分がずっと姉から聞いていた女の子の特徴にそっくりだと思い、すぐに彩矢に連絡、そのまま家に連れて行ったというわけです。  そして、海が知ったのは……たった5歳で、不慮の事故により、この世からいなくなってしまった姉・夕陽(ゆうひ)がいたこと。  友達の紙飛行機を取ろうと、先生の目が無い中で屋根に上り、そのまま転落死してしまった夕陽。  自分の傍で背中を押してくれていたのは、姉だった。それを知った時、海は写真を彩矢から貰い、一目散に家に帰ります。  そこで聞いた両親の苦しみ。自分に姉がいたことも、その姉が傍にいてくれたことも、海にとっては大きなことでした。  いわずもがな、最後の最後に門の上で微笑んでいるのは夕陽です。成仏はしているが、度々見に来ている、という設定の元、あの一文を入れました。
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