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 私は悩んだ挙げ句、風紀委員を選んだ。風紀委員はあまり人気がなさそうだから、というすごく単純な動機だ。入学式には遅刻しそうになった私だけれど、小学生の頃から真面目さだけは自信があった。  あまり校則を破りたいとも思わないし、目立ちたくもない。暑い日や、寒い日に早く学校に行って校門の前に立っていなきゃいけないのは嫌だけれど、そうわがままも言っていられない。手を挙げると、ちょうどいいことに私ともう一人の女の子が手を挙げ、私は風紀委員になることができた。  でも、それからすぐあとに気付いた。委員会は強制ではないということに。勘違いして手を挙げた私はバカみたいだ。落ち込んでいる私をよそに、どんどん委員会のメンバーは決まっていく。
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