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隕石の存在は、実は5年ほど前から確認されていた。発見された当初は、さほど意識されず、途中で消滅するか、軌道から外れるだろうと高を括っていた。
しかし隕石はその予想を裏切り、消滅することなく、地球目がけて一直線に向かってきた。その大きさは地球の4分の1の大きさに当たり、衝突すれば地球は壊滅することは避けられなかった。
焦った研究機関は、すぐに政府に連絡。緊急会議が開かれ、あらゆる手を使って隕石を破壊しようと企てるも、これといった決定打は見つからなかった。
もう避けられない。そう考えた各国政府は、一斉にその事実を公表した。そうした方が、残った余生を有意義に使えると考えたのだ。きっと自分たちはシェルターか何かに隠れることを想定しているとは思うが。
初めは半信半疑だった世界の人々も、次第にその事実を信じ始め、今ではそれを受け入れつつある。
ある国では暴動が起き、略奪や強盗が多発。仕事を辞める人々が増え、国の生活が崩壊しつつある国も出てきた。
幸い日本は秩序ある国で、それほど大きな暴動は起きなかったが、それでも平穏な暮らしには確実にひびが入った。
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