憧憬の夜に、嗚呼

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不登校について、考えた。 一生に一度しか訪れない時間を、体験しないなんて、凄く勿体無い気がする。 でも、その人なりに考えているものだとは、思う。 現に、今学校に行っている人で、学校に行きたくないと感じた事の方が断然、星の数より多いと思う。 それでも学校に行くのは、不登校がいけないものだという概念を捨てきれないからだろう。どうしても。 親や友達に迷惑をかけない方法は、学校に行くしかないとでも思っているのだろうか。 逃げたいときに逃げられるのは、青い春の間。 成長して、逃げたいときに逃げられない人が、孤独を患うのだろう。もう、生きる意味なんてないな、と。 逃げられるうちに、逃げる判断を下したのは、誰も否定しない。 でも、相応の努力は欠かせない。 逃げ道は誰が経験しても暗い。 貴方が、初めて通る道。 だが、何がどうであれ、逃げない青春も楽しい。 人生一回なら、困難に逆に立ち向かってみてはどうだろうか。 「あ───」と言っているうちに、年を取り、老いて、結局死んでいくのだから。 逃げる前に、自分がいる場所へ逃げている人もいることを想うと良い。 何故なら、不登校は、いけない事じゃない。 安心して。 いつか必ず、思い出という甘くて懐かしい実をなし、何もないところから高く花が咲く。 小さい頃、───憧れた人がいた。 その人は、独りになっても、泣かずに、貫いた。
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