それは完璧な※

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それは完璧な※

僕は口の中のウィリアムの指をしゃぶりながら、出来るだけ力を抜いた。するとグッとウィリアムのそれが奥へと入って、僕をビクビクとさせた。ああ、もしかして逝った…? ウィリアムは悪態をつくと、僕の震える可愛こちゃんをしごきながら、小刻みに動き始めた。 「ああっ、あ、あんっ、くっ、ううん、あああっ!」 多分僕の中の良いところをウィリアムの逞しいそれでぐりぐりと擦られて、可愛いこちゃんもいじめられて、訳がわからないほど感じまくってしまっていた。 僕がビクビクとまた震えて逝くと、ウィリアムは荒い息づかいで僕にのしかかって、弛緩した僕の中に、更にゆっくりと押し入ってきた。ああ、僕は串刺しだ…。僕は震えながら、頬をシーツに押しつけてウィリアムを味わった。 「ハルマ、全部入ったよ。ハルマの中は素敵だ。…ああ、気持ちよくて逝ってしまいそうだ。」 そう言うと、切羽詰まった様子で、でも僕を気遣ってなのかゆっくりと動き出した。僕が感じた苦しさは最初だけで、僕は経験した事のない高みにずっと押し上げられて、馬鹿みたいに喘いだ。 「ぐっ、んふっ、だめっ、うぃるっ、いくっ、ああっ、あああぁっ!」 余裕のない僕の嬌声に、ウィリアムも動きを早めた。僕が真っ白な世界に放り出された後、ガクガクと人形の様に揺さぶられて、ウィリアムは絞り出す様な呻き声と共に僕の中で逝った。 「うっ、ぐっ…。」 ウィリアムの色っぽい呻き声を聞きながら、僕の穴が意志とは別物の様にウィリアムを締め付けているのを感じた。ぐったりと汗ばんだ僕を抱き寄せながら、ウィリアムは汗で濡れた逞しい身体で僕を抱きかかえた。 そして僕のうなじに優しくキスをして言った。 「…こんなの初めてだ。ハルマ、大丈夫だったかい。」 僕は、ぼんやりとした意識をゆっくりと浮上させて口を開いたけれど、言葉にならなかった。僕はそれこそ逝き過ぎて、喘ぎ過ぎて声が出なかった。 そんな僕にウィリアムはサイドテーブルから瓶に入った水を口に含むと、僕の顔を傾げさせてゆっくりと飲ませた。僕はコクコクと少しづつ飲みながら、うっとりとウィリアムを見つめた。 伏せた長いまつ毛は薄い茶色で、今ゆっくりと瞼を持ち上げた。現れた青さも感じる緑がかった綺麗な瞳は、僕を真っ直ぐ見つめている。眉間が深いウィリアムの顔は、優しい顔というよりは厳しい。 ああ、カッコいい。僕はウィリアムの少し日に焼けた頬を指で撫でて言った。 「…もっと、して?」
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