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「ルーク、施設に戻ったら投石しといて。かなりメタンガス溜まってる」
「オッケー、アイシャ!」
ルークはサムズアップして走り去った。
「ダンの作ってくれた投石機で地面のガス抜きができるようになってから、確実に生存率が上がった」
「そいつは良かった」
「ねぇ、あたしたちの施設においでよ。ここより安全だよ? 浄水施設だってある」
アイシャはダンの腕に絡みつきながら誘った。
「馴れ合うのは好きじゃない」
ダンは頑なにアイシャの誘いを断り続けていた。
バラック小屋に戻ったダンはカチャカチャと何かを組み立て始めた。
「今度は何を作っているの?」
興味津々にアイシャが尋ねる。
「偵察機だ。さっきの廃棄、あたりパーツが結構落ちてきやがった」
「偵察機?」
「ああ。これで壁の向こう側を監視するんだ」
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