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初めてひとつになれる
橋田が自分のスラックスのファスナーを下ろす。半ば反り返っていた自らのものを擦っている。
充分に勃ちあがると、橋田は満足気にしばらく撫でていた。
律はその様子を、無言で見つめていた。
これから貫かれるもののたくましさに、目が離せなかった。
橋田が律の膝裏をつかむ。
橋田が持ち上げやすいように、律が尻の位置をずらした。ふたりは目が合った。
橋田は不敵な笑みを浮かべていた。律の窄まりに、橋田が宛てがう。
先端がふれたと思ったら、ためらいなく橋田が入ってくる。
「ん、んーー……」
切っ先が中に入ったとき、律は体をくねらせた。指とは比べものにならない圧迫感がある。
下腹部が疼くように痛い。
「律先生……私を見て」
「は、い……あぁ……」
橋田は律の瞳を見つめている。
花を手折る瞬間を、目に焼きつけようとしているようだった。
罠にかかった蝶を、蜘蛛が牙を立て味わう。
その感触を楽しむように、橋田は律の表情を眺めながら、腰を進めてくる。
「あ……いた、い……」
あまりの痛みに、律は声を出した。
「あ……あぁ」
初めて、他人とひとつになれる。
初めて、男が中に入ってくる。
そう実感すると、興奮で体が震えてしまう。
貫かれるというのは、思っていた通り、苦しく、つらかった。受け入れようとするところは、とても狭かった。けれど、橋田は進んでくる。半ば強引に、律の中を押し開いていく。
「はぁ……あぁ……」
腹の中が、熱い橋田のものでいっぱいになった。圧迫感で、律は息を弾ませる。
合わさっているところを見たら、橋田のものはまだ根元まで入ってはいないようだ。橋田は、己の全てを律に埋めようとしているみたいだ。
ゆっくりと時間をかけて、律を犯していく。
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