気持ちいいところは、ちゃんとわかっています

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気持ちいいところは、ちゃんとわかっています

香水だろうか。それとも体臭だろうか。橋田の匂いが好きだ。 律は橋田の胸に手を這わせた。橋田の心臓は高鳴っている。 橋田も興奮しているのだ。それが嬉しかった。律は橋田の首に吸いついた。 (跡をつけると目立つよな……) 律は橋田の首筋から唇をずらした。橋田の耳を舐める。 「律先生……」 橋田は律の肩を掴むと、自分から引き離した。 「今日は積極的ですね」 「だめですか?」 「まさか」 橋田は律を抱きしめた。律の身体をまさぐる。律は橋田のシャツのボタンを外した。 律は橋田の鎖骨にくちづけをした。 「もっと、見たいです。あなたを知りたいです」 橋田は服を脱ぐ。均整の取れた肉体が現れる。 律は橋田のたくましい胸板に手を添えた。 「綺麗……」 「律先生の方が綺麗だ」 橋田は律の乳首を口に含んだ。 「あんっ……」 思わず声が出る。 「かわいい」 橋田は律の鎖骨を撫でた。 「昨日の痕、ちゃんと残っていますね。私に抱かれたという印。律先生の白い肌に、赤い印はよく映える」 「橋田さん……」 律は橋田の股間に手を伸ばす。そこはもう硬くなっていた。 「律先生……」 橋田はズボンの前を寛げると、律の手首を掴んだ。 「こっちは私が脱がせます」 「でも……」 「大丈夫です」 橋田は律のスラックスと下着を引き下ろすと、足から抜き去った。 「あ……あ……」 恥ずかしさで全身が震える。まだ、裸を晒すことには慣れていなかった。 「そういうところが、エロいんですよ。激しくして欲しいと目で訴えるのに、いざとなると怯えて……まあ、そこがかわいいんだけど」 律は橋田を見上げた。 「怖いんです。自分がどうなってしまうのか」 「心配ないですよ。相手は私ですよ。律先生の気持ちいいところは、ちゃんとわかってます」 「あ……」
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