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「 私じゃ無い…」
「 あの日、雅から電話があって」
「 薬で、ラリってて」
「 もう、生きてても仕方ないから」
「 今から死ぬ」と。
私は(雅の姉)
「今、何処にいるの」
「 今すぐ行くから、死なないで!」
「 愛末はどうなるの!貴方の子供でしょ!」
「 大事なんでしょ!可愛いんでしょ」
「 愛末も、ママ、ママって」
「 だから、死んだら駄目!!!」
「 今すぐ行くから」待ってて。
雅は、居た。
薬でラリっていて
線路の柵の上の所に、、、
座っていた。
私は
「 何してるの!」
「 危ないから、降りて!」と。
雅は
「 ね〜、お姉ちゃん」
「 ここから、見える夜景凄く綺麗だよ」
「 ほら、夜空も綺麗」
「 何もかもが、綺麗に見えるよ」と。
「 危ないから、降りて」
「 危ないって!!!」
雅
「 え〜、全然大丈夫だよ」
「 危なくないって」
「 本当に…綺麗」
私が
「 本当に危ないから、降りて!!!」と。
その時……
「 愛末が…愛末が…」
気がついたら、
私は愛未を抱きしめていたのだと。
それから、どれ程の時間が過ぎたのだろうか。
私は帰る事にした。
「 帰ります」と、言う私に、
雅の姉は、コクリとだけ頷いた。
私は
「 今日は、すみませんでした、
お邪魔しました」と、告げ家を後にした。
私は、自分の愚かさが
つくづく嫌になった。
人には、守るべき者があるのだと、
真実だけが、大切な事では無いのだと、、、
それから、私は食べる事が
出来なくなった。
それは今も続いている。
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