ワルイコ

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「死ね」  黒目がちな目が、俺を見据える。  空気砲みたいな、真っ直ぐで深みのあるこの声は好きだ。  俺はサッと笑った。 「君のためになら死んでもいいよ」  ああ、自分でも何を言ってるのか分からない。  1度付いた癖を、元に戻すのは難しい。  いつからだろう。  こんなセリフを吐くようになったのは。
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