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結局どんな式を選んだのか? もちろん真智子は大吾に勝てないわけで。 両方着ることに… 多過ぎるお色直しは断ったけど。 あぁ、でも気をつけないと。真智子は思った。普段見慣れない大吾さんのスーツ姿は、真智子には刺激が強すぎる。みんなの前で呆けてしまわないようにしないと。 真智子は化粧を施されながら、プロってすごいなと思った。 メイクは別に苦手じゃない。 でも、何層にも重ねたのにも関わらず、そこにはスッピンのようなナチュラルメイクがあった。やはりプロはプロだなと、納得させられる技術を見せられた気がした。 こんな上品な女になった私を、彼が見たらどんな顔をするだろう。と真智子は思った。 自分でも驚くほどに化けているのだから。 驚くだろうか?優しく微笑むだろうか? 白無垢に身を包みながら、真智子はその時を待ち遠しく思った。
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