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床に落ちていたのは、有名ブランド店の小さなショッパー。
持っていたホットプレートをシンク横に置いて中を確認すると、綺麗にラッピングされた箱が入っていた。
「何これ? 何でこんなところに……」
手のひらに乗せて眺めてみる。
もうすぐ誕生日だし、私へのプレゼントだったりするのかな。いつも事前に聞いてくるのに今年はサプライズなんだ。
あれ?ちょっと待って。
次の瞬間、今までにないぐらい胸が高鳴った。
こ、こ、これってもしかして、もしかしたりする!?
シャワーの音が聞こえなくなったので、元にあった場所に慌てて戻した。緩みそうになる顔を必死に隠し、何事もなかったかのように野菜を切り始める。
「今さらだけど、ホットプレート俺が取ってあげれば良かったよね。大丈夫だった?」
悟はいつもと様子が変わらないし、私がアレを見たとは全く思っていないみたい。
まぁ、落ちてくるなんて思わないもんね。
「うん。背伸びしたら届いたから大丈夫」
悟のアパートに泊まりに来て、夕飯の準備をしていただけ。私は何も見ていません!
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