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でも、クリスマスにも渡してくれなかった。
くれたのは私が希望したピアスのみ。バレンタインかホワイトデーってことはない……よね。
さすがに不安になるし、悟に対するモヤモヤが募るばかり。このピアスももちろん嬉しいんだけど、でも。
「理沙?気分でも悪い?」
呼ばれた声で我に返る。
いけない。一緒にいるのに上の空だった。
あの箱のことが頭から離れないの。
もしかして、私へのプレゼントじゃなかったとか?
大好きなミルクティーも、カップを持ったままほとんど口に付けてなかったし怪しまれたかも。
「ううん、ごめん。ちょっとボーッとしてただけ」
「それなら良いけど、キツいようなら無理しないでね?」
目の前で心配してくれてる悟はいつもと特に変わらないのに、何を考えてるのかさっぱり分からなくなった。
「ありがとう。でも本当に大丈夫だから。そろそろ夕飯の買い物に行きたいな」
このままじゃ私達の関係がダメになる。
そうなる前にちゃんと確認しなきゃダメだよね。現物を見せれば悟だって話してくれるはず。
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