◆14

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「っ」 考え出すとどんどん自分の都合のいいように思考が転がって 期待するのはやめろと、心の中で自分がそれを止めようとする。 そんなわけないって分かってるのだ。 でもくるみちゃん達がそそのかすから、胸の奥に芽生えた“もしかして”をなかなか摘み取ることができない。 ああもうせっかく諦めようとしてたのに。 考え出すと堪らなくなって、なんだかもうじっとしていられなかった。 ふと時計を見ると、時刻は20時過ぎ。 仕事はきっと終わっているはずだ。 瀬戸さんは今頃どう過ごしているんだろう。 佐久間さんに明日の誕生日まで一緒にいたいと誘われていた。 その誘いにのって、今も2人でいるんだろうか。 自分でけしかけたくせに なんだか猛烈に胸がもやついて、私はソファの上で膝を引き寄せるとそこに顔を埋める。
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