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10
薄っすらと目を開ける。頭がズキズキする。どうやら自分は横になっているらしい。身体を動かした時、ジャラっと鎖の音がして、頭が真っ白になった。
「あっ、起きたか? お前医者だろ? 金もらってくぞ。ってか家に手術台ってやばいやつだな」
見知らぬ男がニヤニヤしながら話している。誰だ。見たことないはずだ。
「だ、誰だ。なんでこんなこと……これ、外してください。お金なら渡すし、警察にも言わないから……だから、頼みますから殺さないでください……」
「……いーや、元々殺すつもりだったから。もう顔見られちゃったしな。それに……この手術台、なんかいいな……手術をはじめます、ってか?」
ゾクリとする笑みを浮かべて、男がメスを片手に近付いてきた。
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