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蘇らせノートを手にした人の情報は人によって違った。神は全てを把握しているからと、名前だけしか書かなかった人。とりあえず蘇らせたい人の情報を全て書いた人。全ての人に共通しているのは、名前を書いたことと、その人が確実に生き返ったということ。それだけで十分だ。今すぐにでも名前を書きたいが、心の準備やら、他にやることが沢山ある。久々に会うのだから、酒も用意しなければ。
それから数日かけて全ての準備を終え、漸く椅子に座り深呼吸をしてからページを捲った。色々考えたが、失敗は避けたいので、知ってる情報を全て書くことにする。書いてどれくらいで生き返るのだろうか。僕が生き返らせたことを、向こうは知ることができるのだろうか。少しだけ震える手で、真っ白いノートに書きこんでいった。全て書き終えた後、間違いがないか何度も確認した。一息ついてゆっくりとノートを閉じると、フッと手に持っていたノートが消えていった。間違いなく本物だった……喜びが抑えられない。あぁ、早く生き返ってくれ。
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