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対してカエデは一年中落ち着きのない髪色をしている。
ショートボブは一か月前にレッドだったと思ったら突然ブラックになり、冒険しすぎたと本人も言っていたがグリーンの時もあった。
そして今は、落ち着きのあるシルバーカラーだ。
ヤヨちゃんはカエデから差し出された水を一気に飲み、「美味しい物は私の生きるための糧なの」と言った。
大袈裟だね、とカエデが笑った。「それにしてもファミレスに行ってみたいなんて、今日はどうしたの?」
「小さい頃に何度か行っただけで、もう何年も行ってなかったからさ、最近のファミレス事情というやつを知りたかったわけだよ」
「ファミレス事情って。別に今も昔もそんなに変わってないと思うけどね」
ところで、とヤヨちゃんは再び身を乗り出す。「あそこにあるドリンクバーは、料理を頼めば飲んでいいものなの?」
「私達が頼んだセットメニューの中に含まれてるから、飲んでも大丈夫だよ」
あのさ、と更に身を乗り出す。お腹がテーブルに乗る。行儀悪いよ、とカエデに注意されて慌てて元へ戻る。
「コーラとかカルピスとかオレンジジュースとか、なんでも飲み放題なわけ? 漫画喫茶みたいに」
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