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オーシャンもあたしもその“女帝”から目を離せないでいた時、“女帝”がこっちをチラッと見た・・・。 そして・・・ 笑った・・・。 普通の笑顔ではなくて、なんだか妖しい笑顔で・・・。 その笑顔があまりにも魅力的で・・・。 それに・・・ それに・・・ 「極上に良い女・・・。」 言わずにはいられなかった。 極上に良い女だったから。 愛して愛して仕方ない相手がいて権力も兼ね備えている極上に良い女。 そんな極上に良い女が美しく歩いている中・・・ 今度は、風が吹いた・・・。 大きな大きな風が・・・。 でも、とても温かくて・・・ 優しい優しい風が・・・。 第二営業部の青田部長が満面の笑みで“女帝”の元へ歩き、2人で楽しそうに話している。 「あの女性、凄いよね。」 オーシャンがそう言うのであたしは頷いた。 色んな意味で凄いと思うから。 本当に、色んな意味で。 「あの女性・・・優秀な調査員にもなれるよ。」 オーシャンがそんな意味深な発言をしてくるのであたしは驚いてオーシャンを見上げた。 「調査員は演技力もないといけないからね。」 「そうなんだ・・・。」 あの“女帝”についてオーシャンも分かっているらしいので、それには笑いを堪えるのに大変になった。
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