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少女のめくった本から放たれた光に腕で目を庇った。 すると、頭の中に今までの記憶が思い浮かび、書き換えられているかのように知らない記憶が上書きされていく。 ふと目を開くと、そこには黒髪の少女がいた。 不意に声が出ていた。 「あなた、は誰ですか?」 少女は答えた。 「あなたは、道端に倒れていらっしゃったのですよ。」 少年は驚いた。 自分には、倒れた記憶がないのだから。 けれど、助けて貰ったのだからお礼はいおうと思った。 「それは、ありがとうございました。」 少女は微笑みながら答えた。 「お怪我がないようで何よりです。」 その後立てるかと聞かれ、ゆっくり帰るように言われた。 「またのご来店、お待ちしております。」 帰り際に少女がそう言っていた。 不思議には思ったが、今度はゆっくり来てくれという意味かと捉えた。 振り返ってみると、店には「過去相談書店」とあった。 そして、看板には「CLOSE」の文字があった。 ポケットからスマホを取り出し、時間を見る。 時間は、午後11時。 不審に思うことなく少年は帰って行った。 CLOSE
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