父を探して

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 何も知らない俺に対する説明と同時、ヴァニッシュに対して説得しているんだろう。 この2人、もう何度も、こんなやり取りを繰り返してきたんじゃないだろうか。 「……どんな事情だろうと、命奪われた者にとっては関係ない。 俺がそれをしたという以外に、意味ある事実などない」 「そうかなぁ……豊はどう思う?」 「えっ……」  こんな深刻な話で突然、こっちに振られてもな。ティアーは明らか、自分の意見を援護して欲しそうだけど……。 「逆らえないんなら……不可抗力なら。 ヴァニッシュのせいじゃないんじゃ、ないかな……」  別に誰に媚びるわけじゃなく、自分の意見を言った。  ティアーからしたら自分と同意見だったんだろうに、何故だか不思議そうに首を傾げて俺を見た。
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