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木下藤吉は、ドリップコーヒーを淹れていた。
「藤子、せっかく来たんだから、コーヒーでも飲んで行きな、、」
「はーい、お兄ちゃん、いただきまーす、、」
藤子は、コーヒーを飲みながら、、、
「あぁ、そうだ、お父様がそろそろ帰ってきたら、と言ってましたけど、、」
「いやっ、家には帰らないよ、藤子も知ってるだろう、、」
「うぅ、、そうなんだけど、、」
「気持ちの整理が付いたら、ボクの方から、お父様に会いに行くよ、」
「ならいいけど、、お兄ちゃん、」
コーヒーを飲み干して、藤子は帰って行くのである。
木下藤吉は、井上教授の催眠療法で過去の一部を封印していました。
それは、藤吉が16歳のときに両親が高速道路トンネル崩落事件で亡くなったことである。
それから、眠れない夜を過ごしていたからであります。
自ら井上教授に頼んでトラウマになった出来事を封印してもらったのでありました。
両親が亡くなってから、遠縁の木下家に養子として育ててもらっていた。
木下家の養父母は、藤吉を優しく迎え入れてくれたのでありました。
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