音夢譚

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音夢譚

夢をみた 夢じゃない 現実だ 夢と現実 どこが 境界線 わかるようで わからない 音がした 音が落ちてきた 音が落ちるって どういうことなの? 夢と現実の 境目で 微睡んでいたら 音が 落ちてきたのさ それはさ 音が したとき 瞬間 覚醒したよ でも なんにも なかった ものは 落ちてなかった だから 音が 落ちてきたのさ きっとね 夢は 何をみていたか 起きたら 忘れてしまう  幻の 現実 現実は 寝ても 忘れてしまうわけではない 現実と 思っていても 夢なのかもしれない けれど 音が 落ちてきた: ズドン と 音が 落ちたのだよ 何もない 部屋の中 現実の 音が 落ちてきた 形は なくて 自分の 胸の中だけに  残る 音の余韻 音の余韻は 記憶の余韻 意識の しじまに 委ねて 時を紡いでいく       
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