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神がおどけるように言ってみせる。
「ミカエルみたいな堅物でも想像してたって?
ったく、どいつもこいつも神と言ったらそういう。
まじで遺憾だぜ」
まるで神に似つかわしくないその態度に、私は思わず微笑してしまった。
「だって、あまりにも変な格好だったから」
「はあ? あれは俺の唯一の一丁羅だっつの!
神なんてゆうほぼ儲からねえなけなしの金で、わざわざ下界降りて買ったんだぜ?」
その言い方もおかしくて、私は再び笑みをこぼす。
「よくお似合いでした……ふふ」
「かっちーん、お前思ってねえだろ。
それを言うとなぁ!
お前だって制服なんてきてたろうが――いや。」
神が途端にニヤリと意地悪い顔になる。
「それより、王子様とのキスはどうだった?
全く無抵抗の人間に、二度もキスしてたよな?」
「それは…っ!
知らなかったんです……。
ーー口づけが真実の愛だなんて。」
「ほほお。博識なお前がねぇ?
ま、そういうこと、うとそうだもんな、お前」
「しゅ、主神様だってそうでしょ!
こんなことでニヤニヤするなんて、神としてどうなんですか?!」
「アホか。神にだって恋愛は必要だろ」
開き直った様子の神に、私は思わず言葉に詰まった。
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