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「天使の君が、人間の彼にできることは限られていた。
だから、今回のような罪を招くような結果になったんだ、と思う……。
だから――。」
その言葉に、私は覚悟を決める。
「ーー今度は、お前がそばにいて、彼を救ってあげなさい」
「!」
聞き間違いかと思って私は顔を上げる。
「私の魂は……消滅するんではなかったんですか?」
「消滅?
そんなもったいないことするわけないだろう。
魂一つ作るのに、どれだけ時間かかると思ってるんだ。
これもリサイクルさ。」
「……はあ。」
かなり拍子抜けした気分だった。
死を覚悟していたから、再び生きれると聞いて、全身の力が一気に抜ける。
神がニヤニヤしながら続けた。
「お前はどうも人間臭いようだからな
ここよりも、下界の方が少しは過ごしやすくなるだろう。
――な? ミカエル」
私が聞き返すよりも先に、神の隣にミカエルが現れる。
「!」
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