第二十四話 願いはーー

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「――分かってるんなら、それで済ませてよ」 「いいや、ちゃんと口で言うまで叶えん! 天界は厳しいんだから」 「……はあ?」 すると、横にいたミカエルが、ため息をつく。 「やれやれ。主神の悪い癖が出たようだな。 安心しなさい。奏くん。君だけではなく、ルシファーにも何度も意地悪していたお方だ。」 「……一体何を?」 私が尋ねると、ミカエルが呆れるように言った。 「大天使長時代、何度もお兄ちゃんなんだから、と言って、よく奴を苛立たせていた」 「……。」 「な、なんだよ?! 別にそのくらいいだろ? お兄ちゃんだったのは本当なんだし! 今回の奏だって、言葉が少なすぎる! 矯正するためにもだな」
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