第二十四話 願いはーー

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「!!」 奏がハッと神を見つめる。 負けん気の強い瞳が大きく揺らめいた。 すぐにそれを隠すように俯いて、ぬいぐるみを握りしめる。 「‥‥‥。なんだよ。 もう遅いんだっつーの、何もかもーー」 背けた奏の頬から光の雫が地面に溢れ落ち、それは止まる気配を見せなかった。 グスッグスッと涙する奏に、泣き止むまで神は背中をさすってやる。 「次の人生で、君はまた彼女に巡り会えるだろう。 最上の形でな。 父親も、いずれすぐ会える。 今も、君や母親のことで懺悔しているようだ」 「‥ーーー。許してやんないけどね。 ‥‥‥‥‥‥‥‥でも‥‥会えるって、ちゃんと保証してくれんの」 「ああ!  君にぴったりの人物も寄り添うから、何の心配もないさ!」 神が、私を見やった。 「……私は――」
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