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どこかにイケメン落ちてないかな
取り立てて問題視するほど嫌な事があったわけでは無かった。ちょっとした上手くいかないことが続く、そんな感じだった。
例えば仕事では、他人のミスで怒られたり。そしてミスした本人は私が怒られているのが聞こえてるはずなのに否定もせず、かと言ってこれは私でなく○○さんお仕事で……とも言う気にもなれず、言ったところでこのしつこい人が相手だと一緒に怒られて無駄に時間が長くかかるだけだ。
単に運が悪かったと、聞こえない振りした彼女にそのまま書類を渡すと悪びれることなく「すみませぇん、あの人長いから、これが一番早く終わるかなって、ほっときました」とてへぺろされただけ。確かに、私もこれが一番早く終わるとは思ったけどお前が言うなよってことさえ言うのも憚られ、笑顔を中途半端に返してやり過ごした。
それはともかく、その後。
直接その二人がやり取りした時には、『ごめんなさい、うっかりしてて』『いいんだよ、○○ちゃんだったんだね。まだ不慣れなんだからミスすることもあるよ』だなんて、どっちも私の時とは大違いの対応。まぁ、敢えていう事でもなく、小さなことだ。もう小さなミスも許してもらえない年になっておじさん社員の“女の子”という扱いでも、同い年の男性社員とも違う対応で、軽視されているのだろう。
とにかく、日常の小さなもやもやが蓄積されていたのだと思う。
その後、気が置けない友人たちと久しぶりに会う約束があり、いつもみたいにゲラゲラお腹がよじれるほど笑えばそんな小さなことなんて簡単に昇華されるはずだった。
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