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「巧人、キミが僕を"監視"する彼らの"目"だろう? だから問題ないだろうと交渉したら、ご覧の通りさ。良かったな、巧人。キミは随分とボスに信頼されているらしい。……そうだな、僕の言葉が信じられないというのなら、気のすむまで探してみたらいい。僕はいくらでも待てるからね」
誓っただろう?
甘美に誘う悪魔のごとく、かぐわしい笑みを浮かべ、充希は右手の小指を立てた。
契りの証。
「巧人。僕はキミに、嘘をつかない」
明朗な断言。――わかる。充希の言葉は真実だ。
だとしたら、なぜ。どうして、そこまでして、"俺"に固執する。
ますますわからないと眉根を寄せた俺に、充希は緩く首を振った。
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