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その光景を直立不動で眺めていた俺は、固まっていた唇を無理やり動かした。
「……他に、俺に言うべきことはないか?」
「あ?」
「……俺の処分は、どうなる」
瞬間、清の瞳に剣呑な影が落ちた。
それでも俺は、かまわず言葉を続ける。
「彼女が――栃内さんが死んだのは、あの夜、俺が充希さんを一人で行かせたからだ。俺が彼女の意思に気が付いていれば、俺が、彼女の心を"救って"いれば、未然に防げた。俺の失態だ。特異機動隊の隊員として、それ相応の処分が下るのは覚悟して――」
「だからテメエはいけ好かねえ」
「なっ」
睨む双眸はまるで、敵でも見つけたかのような。
「テメエは"ただの"隊員だって、何度言えばわかんだ?」
「そんなの、わかって――」
「わかってねえ。あの夜、あの部屋に"招いていい"と、許可を出したのは誰だ?」
「それは、八釼さんだけど……」
「だから、だ」
え、と疑問を発した俺に、清は無意識なのか背筋を伸ばして、
「八釼サンが、何も調べずに連れて行くわけねえだろ」
「……まさか――っ」
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