ブラックメール

18/20

28人が本棚に入れています
本棚に追加
/254ページ
「差出人の意図は見えませんが、行動を共にしている以上、充希さんは俺に近しい人物だと判断されるはずです。何処で何が狙ってくるかわかりませんから、くれぐれも、単独行動は控えてください」 「おや、ホームズごっこのはずが、お説教になってしまったな」  肩を竦めた充希は、俺をしっかりと見つめ返して、 「わかっているさ。今後巧人から離れる際は必ず、確認をとろう」 「……本当、お願いしますよ」 「約束しよう。自慢ではないが僕はね、確かに力は人のそれより遥かに優れているが、本来の反射神経が研ぎ澄まされたとは言い難い。つまるところ、戦闘向きではないのだよ。特に"コード無し"が相手となるのなら、あまりに分が悪い。僕は"人"を殺したくはないからね」 「……"ヴァンパイアキラー"を名乗るあなたが、それを言うんですか」
/254ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加