<初めての告白は変わる為の儀式>

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「まぁ!全然身体に合ってないわ」 ランジェリーのフィッティングルームでスタッフのお姉さんに身体中を触られている。 「そうなんですか?」 「お胸を広げてつぶして!酷い状態ね。キツイとか思った事はない?」 「こういうものだと」 お姉さんが持ってきたのは明らかに今まで着けていたものとは違うワンサイズ小さいけれどカップの大きなものだったが、いざ着けてみると締め付けられている感覚は無くむしろアンダーもトップも凄く楽に感じる。 「どうです?全然違いますでしょ?」 「はい。びっくりです」 「サイズがきちんと合っていれば体への負担も減り、さらに背筋が一本スッと伸びた気になりませんか?」 サイドの鏡をみると心なしか背筋が伸びて胸も上がっている気がする。 「脇下もスッキリしてお胸もスッと上がって乳首の位置も中央に向かってます。何よりお客さまの場合は谷間も美しいです」 「確かにすごいです」 凄いけどお財布的には一着購入するのがやっとだがせっかく連れて来てもらったし、着け心地は本当に凄いので清水の舞台から飛び降りる勢いで「あの、コレをください」と店員さんに伝えた。 「かしこまりました。あと、これもよろしいかと思います」 そう言って出してきたのが総レースの綺麗だけど自分には必要のなさそうなランジェリーだ。 「あの、この一枚でいいんですけど」 「長友様より10セットをご用意するようにと承っておりますので」 「え!すみません。私そんなにお金を持ってないんです」 「長友様へご請求するようにと承っております」 「でも」 「私共もこれが仕事でございます」 そこまで言われてしまうと仕方がない。 あとで、竜基さんに分割でもいいか聞いてみよう。 「わかりました。ただ、あまり派手なのは・・・」 「見えないところでオシャレをすることで、楽しい気持ちになります。もちろん、誰かにお見せになるのも楽しいですが、綺麗なランジェリーを着けていることで、今日は素敵なランジェリーを着けているけど自分だけの秘密だと、そう思えるだけで楽しくなりませんか?そうなると、自ずと表情も楽しげになります」 そんな事考えたこともなかった。 どうせ見えないから、何でもいいって思ってた。 そんなことを考えていたら、あっという間に10枚のブラジャーとお揃いのショーツが並べられていた。 透けても平気なおとなしいデザインから、可愛らしいもの、そしてとってもエロいものまでバリエーションがあり、おとなしいデザインのものをそのまま着けて行くことになった. 「時折、フィッティングは行った方がよろしいですよ、意外と体は変化いたします。それでは、長友様がお待ちです」 「ありがとうございました」と言って、フィッティングルームから出ると竜基さんが微笑んでいた。 うわっ!眩しい。
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