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112 恭子編 7
7.☑
「では、話題を変えて、垣本さんとは学生時代からの
友人って聞いたけど」
「うん、そうだよ」
「垣本さんってモテそうだけど、今彼女はいないの? 」
「居たら、この飲み会に忙しい合間を縫ってまで来てな
いだろうな」
「へぇ~」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「実はさ、垣本、結婚間近の恋人がいたんだけど・・。
あいつはさ、結婚相手に求める条件が難しいんだよ。
父親が数年前に亡くなって、今、家族は母親と妹が
いるんだけどさ、結婚したらその母親と妹の2人と同居して
もらたいっていうか、同居が結婚の必須条件になってて
相手には乗り越えられない高いハードルだったらしくて
結局は破局したんだ。
彼女、垣本にベタ惚れだった当初はそのハードな条件を
健気にも受け入れようと頑張ってたらしいが、母親と妹に
会ってから現実として先々やっていけるかどうか不安にかられる
ようになってって、ちょうどその頃同時期に親戚筋から
良縁が転がり込んだことで、結局彼女は垣本の元から去っ
て行ったんだと。
一生独身で通すしかないかもって、垣本のヤツ頭を抱え
てたね。
ほんとなら、恭子ちゃんは綺麗だし性格いいから垣本に
勧めたいところなんだけど、まぁそういう事情があるから
さ・・ワカルヨネ? 」
ワガルゥ~
森田さん、お察しできる人でよがったぁ~、感謝。
「ひゃあ~、いつの時代の人よって感じね」
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