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109-2. 恭子編 3
3-2.☑
白鳥さんからことのあらましを聞いた私は、彼女に質問した。
「ほんとに彼、何も言わなかったの? 」
「そう、私と視線も合わさなかったのよ」
「酷いヤツだね。多恵子ならもっといい人見つかるわよ、
ドンマイって・・彼氏いない私が言っても説得力ないけどね。
お互い心機一転、いい人見つけよう」
「うん、そうだね。
私、恭子さんに話聞いてもらって少し気が晴れた、ありがと」
慰めの言葉を掛けたものの・・。
サプライズっていうか、約束を破って早めに恋人の部屋に
行くのって、かなりリスキィーなことなのかもしれないと、
醒めた気持ちでそんな風なことを思ったりもした。
だって森田くんのほうは、いずれ元カノを完全に切って、多恵
子と付き合っていこうと考えていた可能性もあるからだ。
彼女が会うはずの約束の時間を守っていたら、この先の
交際も上手く続いていたかもしれないし。
まぁね、得てしてモテる人間って大勢の人から声が掛か
るから、二股なんてザラかもねー。
今回の話、こういう場合、どっちが振ったとか決めるのが
難しい。
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